『確率』より『感情』で保険を選んでしまう理由とは
あなたは保険を選ぶとき、冷静に“数字”で判断できていますか?
「がんになる確率は○%」「交通事故に遭う確率は○%」
そんなデータはネットに溢れていて、
本来ならそれを基準に必要・不要を決めればいいはず。
……でも実際は、ほとんどの人が“数字”ではなく
「なんか心配だから」「周りが入っているから」という曖昧な感情を理由に加入しています。
そして面白いことに、そのことを皆ほとんど自覚していません。
「確率は低いけど、もしも…」
「前に知り合いが大変だったって聞いたし」
「営業の人の話を聞いたら、何となく入らないと不安」
この“何となく”が、実は行動経済学で説明されるほど人間に深く根づいた心理現象なんです。
合理的に考えれば、「ほぼ起きないリスク」に毎月お金を払うのはコスパが悪い。
でも、人は合理より安心を買う生き物。
そんな矛盾の理由を紐解いていくと、「保険の選び方」がまったく違う角度から見えてきます。
この記事では、保険をつい“感情で選んでしまう”背景を、専門用語なしでやさしく解説します。
感情と確率の関係
保険選びにおいて、なぜ人々が「確率」よりも「感情」に基づいて決定を下すのか、その理由は複雑な心理メカニズムにあります。多くの人は、リスクを数値で表現することが難しいと感じています。特に、日常生活で遭遇するリスクについては、感情が大きな影響を及ぼします。たとえば、自動車事故や健康問題などのリスクを考えるとき、人々はしばしば過去の経験やニュースで見聞きした出来事に基づいて判断します。
プロスペクト理論の視点から見る
プロスペクト理論によれば、人々は利益よりも損失を強く避ける傾向があります。この理論は、リスク評価における感情の重要性を示しています。たとえば、生命保険や自動車保険を選ぶ際、多くの人が「もしもの時」に備えるために加入します。しかし、その「もしもの時」が実際に起こる確率は低い場合がほとんどです。それにもかかわらず、人々は感情的な安心感を求めて保険に加入します。
確率より感情が強く働く仕組み
①“損するのが怖い”という心理(損失回避)
- 「がんになる確率は○%」は理解できても
- 「自分ががんになったら…」と考えると不安が膨らむ
=数字より怖さが勝つ
②リスクは理解しても、“想像すると怖い”
- 「がんになる確率は○%」は理解できても
- 「自分ががんになったら…」と考えると不安が膨らむ
=数字より怖さが勝つ
③ストーリーは数字を超える
- SNSでの悲しいニュース
こうした1つのストーリーは、統計データより強烈に心を動かす - 身近な人の体験談
感情と数字のバランスを取るコツ
もちろん、全ての場合で感情だけに頼っていては合理的ではありません。確率的思考もまた重要です。しかし、多くの場合、人間は完全には合理的になれません。それゆえに、「確率」と「感情」のバランスを取ることが求められます。これは容易ではありませんが、自分自身や家族を守るためには不可欠です。
不安を10段階で数値化してみる
本当に必要な保障か「目的」を書き出す
公的保険で足りている部分は冷静にカット
体験談と統計データの両方を確認する
まとめ:感情で選ぶことが“悪い”わけではない
最終的には、「確率」よりも「感情」で保険を選ぶ理由には深い心理学的背景があります。この背景には、人間特有の非合理性とそれによって生じる安心感への欲求があります。それでもなお、自分自身や大切な人々を守るためには、「確率」と「感情」の両方を理解し、それぞれ適切に活用することが不可欠です。
むしろ保険や共済は「安心」を提供する商品なので、感情は大事。
でも、感情だけで決めると 重複・過剰な加入 につながることも。
人は合理的ではなく、“感じている未来”にお金を払う。
だからこそ、感情 × 数字 の両軸で選ぶことが大切です。

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